AIホワイトハッカー byGMOとは?サイバーセキュリティに特化したAI基盤

AIホワイトハッカー byGMOとは?サイバーセキュリティに特化したAI基盤

「フロンティアAI」と呼ばれる最先端の大規模AIモデルの登場により、サイバー攻撃と防御の構図は大きく変わりつつあります。これまで高度な専門家にしかできなかった脆弱性の発見や解析がAIによって自動化され、攻撃のスピードはかつてないほど速くなりました。こうした変化に対応していくためには、守る側にもAIの力が欠かせません。
本記事では、GMOサイバーセキュリティ byイエラエが立ち上げた「AIホワイトハッカー byGMO」について、その定義や仕組み、目指す世界をご紹介します。

AIホワイトハッカー byGMOとは

「AIホワイトハッカー byGMO」とは、GMOサイバーセキュリティ byイエラエが提供する、サイバーセキュリティに特化したAI基盤です。
大規模AIモデル(フロンティアAI)に、AIの動作を制御・検証する独自のハーネス(※1)と、世界トップクラスのホワイトハッカーが実戦で培ってきた知見を組み合わせることで、脆弱性の発見から検証、対策までを高い精度で行えるように設計されています。
GMOサイバーセキュリティ byイエラエでは、このAI基盤を活用したさまざまな研究成果やサービスを、日本のユーザーの皆さまが使いやすい形で「AIホワイトハッカー byGMO」シリーズとして順次リリースしていきます。

(※1)ハーネス:システムやAIの動作を再現可能な形で実行・検証・評価するための統合的な実行環境・仕組みです。

関連記事:GMOサイバーセキュリティ byイエラエ、サイバーセキュリティ特化AI基盤「AIホワイトハッカー byGMO」を構築

AIホワイトハッカー byGMOの構成要素

このAIホワイトハッカー byGMOのAI基盤をさまざまな研究開発やサイバーセキュリティサービス、プロダクトにて今後展開してまいります。

AIホワイトハッカー byGMOの展開領域

フロンティアAIが変えたサイバーセキュリティ

これまで、未知の脆弱性(ゼロデイ脆弱性)の発見には、高度な専門知識を持つ研究者による長期間の解析が必要でした。しかし、フロンティアAIの登場により、脆弱性の発見・解析・検証といった工程の自動化が急速に進んでいます。
象徴的な出来事が2026年4月にありました。米国Anthropic社が、脆弱性発見に高い能力を持つフロンティアAIモデル「Claude Mythos Preview」を発表し、主要なOS・ブラウザ・オープンソースソフトウェアにおいて、これまで見逃されてきた多数のゼロデイ脆弱性を発見したと公表したのです。フロンティアAIによる脆弱性発見が、より多くの人にとって当り前となったことを示す出来事といえるでしょう。
ここで見逃せないのは、この能力は防御側だけではなく、攻撃者も同じくAIを活用するという点です。AIを使って脆弱性を探し出し、攻撃コードを組み立てる――そうした攻撃の自動化・高速化に対抗していくためには、守る側もAIを前提としたセキュリティ対策への移行が求められています。

AIホワイトハッカー byGMOの3つの提供価値

AIによる脆弱性の検出は、攻撃側にとっては普通のことになりつつあると考えられます。だからこそ、守る側にもAIが必要です。それも、一部のAI技術者やセキュリティ専門家だけが扱える特別なものではなく、日本の誰もがあんしん・あんぜんに使えるAIであることが大切だと私たちは考えています。その答えとして構築したのが「AIホワイトハッカー byGMO」です。
AIホワイトハッカー byGMOは、次の3つの柱で支えられています。

1. 世界トップクラスのホワイトハッカーの知見をフィードバック

GMOサイバーセキュリティ byイエラエには、世界トップクラスのホワイトハッカーが在籍しており、その技術力は国際的な実績に裏付けられています。

  • 19年間見過ごされてきたLinuxカーネルのゼロデイ脆弱性を発見し、Googleのバグバウンティプログラム「kernelCTF」で8万米ドルを超える報奨金を獲得
  • 国際的な脆弱性発見コンテスト「Pwn2Own Berlin 2026」で、Microsoft Windows 11のゼロデイ脆弱性2件を発見し、特権昇格攻撃を実証
  • AIを活用した脆弱性調査により、2ヶ月間で200件以上のゼロデイ脆弱性を報告
  • Meta社主催のバグバウンティイベントで世界3位を獲得

こうした実戦で得られた攻撃手法や検証のノウハウは、AIホワイトハッカー byGMOの基盤へ継続的にフィードバックされます。AIの探索能力にイエラエ独自のホワイトハッカーの知見を掛け合わせることで、一般的なAIモデルだけでは難しい検出精度を目指しています。

2. 日本でセキュリティ対策に取り組む方が使いやすい形で提供

どれほど強力なAIでも、現場のシステム担当者やセキュリティ担当者にとって、使いづらければ、本来の価値を発揮できません。AIホワイトハッカー byGMOを利用したプロダクトやサービスは、日本語での報告・サポートはもちろん、日本企業のセキュリティ運用の実情に合わせたサービス設計を行い、ご提供します。

既存のセキュリティ運用体制に無理なく組み込んでいただけることを大切にしながら、研究成果の発信からサービス提供まで、一貫して「日本のユーザーの皆さまが使いやすい形」にこだわっていきます。

3. GMOインターネットグループの国内インフラ上で構築が可能

AIをサイバーセキュリティで扱う際は、検査対象の情報や検出された脆弱性情報など、非常に機微なデータを扱うという特徴があります。AIホワイトハッカー byGMOは、GMOインターネットグループが国内に持つインフラストラクチャー上でも構築可能とすることを予定しています。これにより、機微なデータを国内にとどめたままAIの能力をご活用いただけます。データの越境やデータ主権にご不安をお持ちの企業・組織の皆さまにも、あんしんしてお使いいただける国産サイバーセキュリティAI基盤を目指しています。

GMOサイバーセキュリティ byイエラエは、このAI基盤から生まれる研究開発の成果とサービスを、今後も継続的に発表してまいります。会社理念である「人を助ける信念を守るチカラに変えていく」、そして「世界一のホワイトハッカーの技術力を身近に」という目標のもと、人とAIの双方の強みを組み合わせ、攻撃者に先行するプロアクティブなセキュリティ対策で、あんしん・あんぜんなデジタル社会の実現に貢献してまいります。

よくある質問

Q.「AIホワイトハッカー byGMO」は製品名ですか?
いいえ、単一の製品名ではありません。GMOサイバーセキュリティ byイエラエが構築した、サイバーセキュリティに特化したAI基盤の名称です。この基盤を活用した研究成果やサービスを、「AIホワイトハッカー byGMO」シリーズとして順次展開していきます。
Q. AIだけで脆弱性はすべて見つけられますか?
現時点では難しい、というのが私たちの見解です。フロンティアAIは、既知のパターンに基づく脆弱性の探索を高速かつ大量にこなせる一方で、現時点のフロンティアAIでは次のような脆弱性は見逃しやすいことが、当社の独自調査に基づいた見解です。
システム固有のビジネスロジックの欠陥
「仕様どおりに動くけれど、業務的には危険」という挙動は、コードだけを見ても判定できません。そのシステムが担う業務の意味まで理解する必要があるためです。
仕様と実運用の乖離に起因する脆弱性
ドキュメント上の仕様と現場の実際の運用にズレがある場合、AIが参照できる情報だけからそのズレを見つけることは困難です。人によるヒアリングや観察が必要になります。
複数の脆弱性を組み合わせた攻撃手法
システムの脆弱性とブラウザの脆弱性を組み合わせた攻撃などは、利用者が意図して適切な指示を揃わない限り、AIが自律的に発見することは難しい傾向があります。

AIホワイトハッカー byGMOも、他のフロンティアAI同様にすべての脆弱性を見つけることはできません。現時点ではAIの速さと人の深さを組み合わせることが、最も実効性の高いアプローチだと私たちは考えています。
Q. 特定のAI企業と提携していますか?
いいえ、特定のAI企業・サービスとの提携や関連はありません。AIホワイトハッカー byGMOは、当社独自に開発したAIモデルまたは一般に利用可能なフロンティアAIモデルを、独自のハーネスとホワイトハッカーの知見と組み合わせて活用するものです。
Q. どのようなサービスで「AIホワイトハッカー byGMO」は利用できますか?
AIホワイトハッカー byGMOを基盤とした研究発表、プロダクトサービス、診断・ペネトレーションテスト、サイバー攻撃検知・監視、セキュリティ事故対応などを、シリーズとして順次リリースしていく予定です。最新の提供状況やご相談については、お気軽にお問い合わせください。

関連記事

監修:GMOサイバーセキュリティ byイエラエ 編集部

企業の情報セキュリティ担当者や開発者向けに、サイバーセキュリティに関する情報を発信しています。

シェア
X FaceBook
経験豊富なエンジニアが
セキュリティの不安を解消します

Webサービスやアプリにおけるセキュリティ上の問題点を解消し、
収益の最大化を実現する相談役としてぜひお気軽にご連絡ください。

疑問点やお見積もり依頼はこちらから

お見積もり・お問い合わせ

セキュリティ診断サービスについてのご紹介

資料ダウンロード