GMOサイバーセキュリティ byイエラエ株式会社は、ASOCIO(Asian-Oceanian Computing Industry Organization)が主催する「ASOCIO Digital & AI Awards 2026」において、「ASOCIO AI in Cybersecurity Award」を受賞しました。
今回の受賞は、AIを活用してサイバーセキュリティを高度化する「AI for Security」と、企業が導入するAIそのものの安全性を確保する「Security for AI」を一体で提供する取り組みが評価されたものです。授賞式は、2026年10月6日(火)にインドネシア・ジャカルタで開催された「ASOCIO Digital & AI Summit 2026」において行われ、当社取締役兼CGO(Chief Global Officer)の林 彦博が出席しました。
AI活用によるSOCの処理能力を約5倍向上させ、また、AIエージェント・ペネトレーションテストによるAIの安全性評価など、AIを「守る側」と「守られる側」の双方で活用する取り組みを今後も推進してまいります。

受賞理由
本アワードでは、当社がAIによるセキュリティ運用の高度化と、企業が導入するAIの安全性評価を一体で推進し、成果を上げてきた点が評価されました。主な実績は以下のとおりです。
(1)SOCにおけるAI活用による処理能力の向上
脆弱性情報の収集、PoC(概念実証コード)の作成、検知シグネチャの生成をAIで自動化したことにより、人員を増やすことなくSOCの処理能力(※1)を約5倍に向上させました。また、脅威ハンティングにおいては、ハンティングクエリの生成と結果収集を自動化したことで、アナリストへの通知に至るまでの平均検知時間(MTTD)を約50%改善しました。
(※1)組織内の膨大なネットワークやデバイスから発生するログ・アラートを、どれだけ正確かつ迅速に監視・分析し、実際の脅威(インシデント)を漏れなく見つけ出せるかという対応キャパシティのこと。
(2)AIエージェント・ペネトレーションテストによるAIエージェントの安全性評価
シナリオの生成・実行・報告を人による監督のもとでエンドツーエンドに自動化したAIエージェント・ペネトレーションテストにより、人手のみでは到達し得ないシナリオの網羅性を実現したほか、パイロット案件において誤検知を約60%削減しました。これにより、企業におけるAIエージェント活用の安全性向上に寄与しています。
(3)攻撃技術の研究成果の防御サービスへの還元
DEF CON 33 Cloud Village CTF(2025年)およびHack the DRONE Finals(2024年)での1位をはじめとする攻撃技術の研究成果を、継続的に防御サービスへ反映しています。これにより、検知の対象範囲やインシデント対応の手順(プレイブック)を、実際の脅威動向にあわせて進化させています。
受賞概要
| アワード名 | ASOCIO Digital & AI Awards 2026 |
|---|---|
| 受賞部門 | ASOCIO AI in Cybersecurity Award |
| 受賞者 | GMOサイバーセキュリティ byイエラエ株式会社 |
| 受賞対象 | 「AI for Security」と「Security for AI」を一体で提供する取り組み(SOC・ASMにおけるAI活用、AIエージェント・ペネトレーションテスト) |
| 主催 | ASOCIO(Asian-Oceanian Computing Industry Organization) |
| 推薦 | AJCCA(ASEAN Japan Cybersecurity Community Alliance) |
| 授賞式 | 2026年10月6日(火)「ASOCIO Digital & AI Summit 2026」(インドネシア・ジャカルタ) |
ASOCIOおよび「ASOCIO Digital & AI Awards」について
ASOCIO(Asian-Oceanian Computing Industry Organization)は、1984年に設立された、アジア太平洋地域の24の国・地域のICT業界団体で構成される連盟です。同団体は2003年より「ASOCIO Digital Awards」を主催しています。「ASOCIO AI in Cybersecurity Award」は、2026年に新設された「ASOCIO Digital & AI Awards」の一部門で、人工知能(AI)を活用してデジタルレジリエンス(サイバー攻撃に対する回復力・防御力)を強化し、サイバー防衛能力を高めた顕著な組織やサービスに対して授与されます。
授賞式は、ASOCIOが開催する「ASOCIO Digital & AI Summit 2026」の中で行われました。
取り組みの概要
当社は、「AI for Security」と「Security for AI」を、単一のエンジニアリング・運用基盤のもとで一体的に推進しています。本取り組みは、企業のSOCサービス利用者、規制業種の企業、生成AIの業務活用を進める組織などを対象に、増加を続ける脅威への対応と、自律型AIシステムの安全な導入という2つの課題の解決を目指すものです。
AI for Security:AIでサイバー攻撃への対応を高速化
当社は、SOC(Security Operation Center:セキュリティ監視業務)およびASM(Attack Surface Management:攻撃対象領域管理)にAIエージェントを活用し、脆弱性情報の収集から攻撃手法の検証、検知ルールの作成までを自動化しています。AIエージェントが新たな脆弱性情報を継続的に取り込み、公開情報から有効なPoCを自動で探索し、見つからない場合にはPoCを生成したうえで、対応する検知シグネチャをほぼリアルタイムで作成します。既存のOSSシグネチャを当社の検知基盤へ移植する作業もAIで支援しており、脆弱性の公開から検知が可能になるまでの時間差の解消を図っています。これにより、ゼロデイ脆弱性やNデイ脆弱性の公開に対して、コミュニティによるPoCの公開を待つことなく、数時間以内での対応を可能にしています。
また、AIを活用したエンドポイントの脅威ハンティングでは、ルールベースの一次対応から、仮説に基づきモデルが主導する調査へと移行し、従来の相関ルールでは捉えきれない潜在的な侵害の兆候を検出します。
Security for AI:企業が導入するAIそのものの安全性を検証
当社は、2026年4月27日(月)に「AIエージェント・ペネトレーションテスト」の提供を開始しました。本サービスでは、敵対的なAIが、お客様が導入したAIエージェントを対象に、安全でない挙動、プロンプトインジェクションへの脆弱性、ツール利用の悪用、データ流出の経路などを評価します。シナリオの生成・実行・報告は、人による監督のもとで自動化しており、従来のアプリケーション診断では評価できないリスクへの対応を可能にしています。
人の関与を前提としたアーキテクチャと責任あるAIの運用体制
これらの取り組みは、AIエージェントによる一連の作業を自動化しつつ、重要な判断のポイントでは専門家による判断を維持する「ヒューマン・オン・ザ・ループ」型のアーキテクチャに基づいています。
当社は、AIによる自動化を進める一方、PoCの実行やペネトレーションテストの実施など重要な判断には専門家による承認を必須としています。また、顧客データの分離・機密保持、監査ログの記録、AIモデルのリスク管理などを通じて、安全かつ責任あるAI運用を徹底しています。
取締役兼CGO 林 彦博のコメント
このたび、『ASOCIO Digital & AI Awards 2026』において『ASOCIO AI in Cybersecurity Award』を受賞できたことを、大変光栄に思います。AIの活用が急速に広がる中、サイバーセキュリティの現場では、増え続ける脅威への迅速な対応と、企業が導入するAIそのものの安全性確保という2つの課題に、同時に向き合う必要があります。
当社は、SOCやASMにおけるAI活用を進める「AI for Security」と、AIエージェント・ペネトレーションテストをはじめとする「Security for AI」を一体で提供することで、これらの課題に取り組んでまいりました。また、AIによる自動化を進める一方で、重要な判断には必ず専門家が関与する体制を整備しています。
今回の受賞を励みに、アジア・オセアニア地域の皆さまとの連携をより深め、安全なAI活用と地域全体のサイバーセキュリティの向上に貢献してまいります。
取締役兼CGO 林 彦博 プロフィール
■取締役 CGO 林 彦博
Open CSIRT Foundation Certified SIM3 Auditor(公認監査人)
2003年/松下電器産業株式会社(現パナソニック株式会社)入社
2022年/PwCコンサルティング合同会社 入社
2024年/当社上席執行役員 グローバル戦略本部本部長
2025年/当社取締役 グローバル戦略本部本部長(現任)
